FontForge レシピ集: バランス調整の詳細

2005-01-16

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文字のバランス調整の方法

これは戸籍統一文字の「はま」という字のトレース結果ですが、どうもバランスが良くありません。


ぱっと見に、以下のような点が気になりますね。

手順

まず点を移動します。 2 番目の点を左上に移動します。上の点も若干右に寄せます。

ちからの上部を下げて、穴かんむりを伸ばします。両者のすきまを増やし、風通しを良くします。 本格的にやるなら、画線が重なっている部分をパーツ毎に分離するべきですが、今回はそこまではやりません。 下げる量は一様ではありません。穴かんむりの最上部は固定し、ちからの最上部は下げる量を控えます (それにより、飛び出している長さが増えます)。

穴かんむりの 2 画目の点を右に寄せます。点が若干大きすぎるので、下の部分の少し膨らみを少し小さくし、くびれのカーブもゆるくします。

トレースの影響で先端が細くなっている 1 画目は、端が太くなるようにして長さも伸ばし、4・5 画目よりもかなり太めにしないと様になりません。ちからの 2画目の先端も削れているように見えるので、打ち込みを付け加えます。

さんずいを左下に移動し、撥ねの先端部を短く・細くして、左下の長い点の最下部も伸ばします。調整の際には左下にある空間を塞ぐように心がけ、つくり(旁)とへん(偏)の高さが揃うようにします。 上を細く・下を長くしたために下が相対的に重くなるので、さんずいの点を少し細くして、くびれも緩やかにします。

ちからの左払いをさんずい側に巻き込むようにします。先端部の形もそれに合わせて調節します。曲線をいじる時は、制御点の方も調整して、動かした端点の所で向きが変わったり、両端の曲率の差が大きくなったりしないように注意します。 この場合、左払いの中央部が太くなりがちなので、十分気をつけます。

横画の先端が垂直にぶった切られているのはあんまりなので、斜めにします。 これも本当は先端部を膨らませたいのですが、あくまで補正が目的なので我慢します。

全体を見直すと若干違和感があります。さんずいがどうも形良くなりません。 点の大きさが小さすぎるのかも知れません。思い切って 105% くらいにしてみましょう (面積で言えば 10% プラスなので、かなりの違いです。) 上の点も少し小さいので、102% に拡大しました。

点は丸いので、縦画がこれぐらいの太さになると、若干太めに作ったほうがよいのです。2 番目の点を大きくしたのは、3 画目の撥ね上げが接近していることにより錯視効果で小さく見えるからです。 (空間の充填および書の観点からいえば最初の点のほうが大きくなるべきですが、明朝体で変な所にメリハリをつけると滑稽なので、均等に見えるようにするべきでしょう)

出力する前に、座標値を整数に丸めます。これによって形が変化するようでしたら、最後の微調整を行ってください。

もとのビットマップと補正後のアウトラインを重ねると、以下のようになります。まだ修正の余地はあるでしょうが、とりあえずここまでにします。

トレース直後の文字と修正結果の比較は、以下のとおりです。

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